しがつ

某ウイルスさんのおかげで自宅待機命令が出たため、懲役刑に約1カ月の執行猶予がついた形となった。それに付随して研修テキストのようなものをどっさり渡され、それとは別にeラーニングの受講も課された。自宅で机に向かっていれば給与が出るのだから随分太っ腹でありがたい話だが、さすがに不安もある。なにしろ社の人間と全くと言っていいほどに接触がない状態で配属されるわけだし、その状態ですでにビジネスマナーに対する拒否反応が起きているのである。はじめそれを課してきた社に対して不満を持っていたが、悪いのはそれらの形式を作り上げたマナー云々の講習等を生業とする人間達であると思いなおし、彼らを魔王的な存在に位置付けることで精神の安定を図っている。無論私は勇者ではないので彼らを倒そうとは思わないし、適当に相槌を打ってやり過ごす所存だ。というか文句ばかりを言う新人を寛容な心で雇い続ける企業はない。

 

そんなこんなでいつの間にか新生活が始まっていた。越してきた土地は今のところかなり住みよい。最寄り駅周辺は高架下の開発が進んでいて、狭い土地に小規模な店が連なっている。国内の情勢が関係しているのか定かではないが、まだ店が入っていない箇所もいくつかあり今後どんな店が入るのか気になるところだ。

駅から少し離れたところには「カキクケコトリ」というフリースペースがあり、だいたい四畳半ほどの広さに漫画から専門書まで様々な本が並べてある。中央にはロッキングチェアが置かれ、窓際に二席(子どもなら二人座れるが、大人が並んで座るには少し窮屈)、壁際に二人掛けの小さなソファが置いてある。室内に並ぶ本は後述するお店の店主に一度声をかければどれでもいつでも貸し出しが可能となり、二回目以降は室内に置かれている貸出表に本の題名と自分の名前を書くだけでいい。貸出表を眺めると小学生~高校生の利用率が高そう(字で判断している)で、注意書きにも子どもが優先だと明記されていて好印象。そんなわけで、はるか昔に子ども料金を卒業している私は、彼らが寝静まる夜中にこっそりとこのスペースを使わせてもらっている。自宅のすぐ近くにこのようなサードスペースがあることのありがたさたるや、だ。

そしてこの場所を提供しているのが、すぐ近くにある「くらしを遊ぶ展」というお店だ。はじめ何かの展示を行っているところなのかと思ったが、実際はパンやカレーや食器や手作りマスクなどを売っているところだった。何屋なのかと聞かれたらそういうお店ですとしか答えらえないタイプ。攻めてないタイプのスパイスカレーがおいしい(表現の限界)。週3日(水金土、各12:00~18:00)しか営業していないため、仕事が本格的に始まったら通えない可能性もある。カレーは基本金曜のみの販売でたまに土曜も販売しているといった具合なので、火水休みの私はありつけない可能性が高い。かわいいマグカップなどもあるため買ってしまいたいのだが、食器棚に空きがないため保留中。

 

新生活とはいえ、いまだ仕事も始まっておらず(厳密には始まっている)、部屋でダラダラしていることが大半のため、それほど何かあった!ということがない。強いて挙げるとすれば『青のフラッグ』の連載が終わった。

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックス)

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:KAITO
  • 発売日: 2017/04/04
  • メディア: コミック
 

 27話において冒頭8ページをセリフなしで描いた作者が、何を思ったか突然説明口調のモノローグで5年の月日をすっ飛ばした53話。その経緯についてはほとんど語らずに皆が誰かしらとくっついた描写だけ残して終わった最終話。くっついた相手に不満があるわけではなく、これまで焦らしすぎとも思えるほどの丁寧さで描いてきたがゆえに、突然突き放されたように感じられてしまう終わり方でモヤモヤが残るという感じだ。

オレは二葉と別れた

理由なんて他人が聞いてもつまらない話で

(以下略)

その他人が聞いてもつまらない話を50話以上読み続けてきたのが私だ。しかしまあ、53話を読んで“振った人と振られた人のその後の関係”に光を照らそうとする姿勢に感動していただけに、最終話の終わり方が気に入らないだけという可能性も否定できない。どちらにせよ、あまり良い印象の終わり方ではなかった。

 

ひと月以上間をあけたからもう少し書くことがあるかと思ったが、そもそも記憶力の無さに定評があるため、直近のことしか覚えていなかった。日々あったことを書き留められるほどマメではないので、脳が勝手に成長してほしい。

そういえば『映像研には手を出すな!』の最終回を観ていないので、観たい。